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【医療機関対象】がん患者の就労支援モデル事業

順天堂大学医学部公衆衛生学講座 准教授 遠藤 源樹(えんどう もとき)

「どのようにがん患者さんを就労支援をしたら良いのか分からない」「診療報酬にどのように対応したらよいのか分からない」医療機関は少なくありません。就労支援コンソーシアム(代表:遠藤源樹准教授)では、診療報酬加算に対応する形でがん患者さんの就労支援を積極的に行いたい医療機関をサポートしています。就労支援に関するサポートを御希望の場合は、お気軽に問い合わせフォームから、事務局まで申請ください。

Q.なぜ、就労支援の意見を書くことが難しいのでしょうか?

A.その答えは、『疾病性から事例性への翻訳が必要』だからです。

がん患者さんの就労支援をおこなうとき、その患者さんが現在どのような症状で、働く上でどのような配慮が必要なのかを意見書にまとめ、職場へ提出します。 このとき、医師が書く病名や症状や治療に関する事象のことを「疾病性」といいます。一方、がん患者を雇用する事業者は、患者さんが復職した際、業務を遂行する上で支障となりそうな客観的な事実を知りたがります。こうした事象を「事例性」といいます。つまり、医療機関では「疾病性の言葉」でコミュニケーションされ、職場では「事例性の言葉」でコミュニケーションされているのです。
この「疾病性」と「事例性」の「言葉の違い」が治療と就労の両立支援の最大の壁となっています。例えば、主治医が診断書に次のように記したとします。
「病名:大腸がん。下痢、倦怠感を認めるが、一定の配慮のもと就労可能である」この「下痢」や「倦怠感」という『疾病性の言葉』をそのまま職場で話されても、勤務先の総務人事労務担当者や直属の上司は、「会社で何をしたらよいのか、よく分からない」「どんな仕事をさせればよいのか、よく分からない」など、具体的にどう対応するべきか分かりません。『疾病性の言葉』の「下痢・倦怠感」ではなく、『事例性の言葉』の「一日5~10回、トイレの為に離席する可能性があります。座り仕事、事務作業等であれば、就労可能。復職後しばらくは、立ち仕事は難しい。通勤ラッシュや長時間の車運転は難しい。誰かのサブであれば営業可能であるが、一人では難しい。すぐにトイレに行ける場所での勤務や営業が望ましい」と、『疾病性の言葉』を『事例性の言葉』に翻訳すると、勤務先の総務人事労務担当者や直属の上司は理解でき、職場で何が受け入れられ、何が受け入れないかを整理することができます。この『疾病性の言葉(例えば英語)から事例性の言葉(例えば日本語)』への翻訳ソフトが、世界初の順天堂発の「がん健カード作成支援ソフト(例えば『英和辞典』)」なのです。

厚労科研遠藤班「がん患者の就労継続及び職場復帰に資する研究(班長:遠藤源樹准教授)」にて、『がん健カード作成支援ソフト(がん共通版)』が開発されました。 『がん健カード作成支援ソフト(がん共通版)』は、ソフトウェアの指示に従って選択・クリックしていくだけで、職場への就労に関する意見書の素案をソフトが作成してくれるIoT就労支援ツールです。がん患者さんが職場への意見書を書いてほしいという要望があった場合に、このソフトを使えば、意見書のアドバイス文の素案を1分程で作成してくれます。今後、「がん健カード作成支援ソフト」の電子カルテへの導入や医療機関と企業を結ぶIoTプラットフォームへの応用が期待されています。

Q.具体的には? 

A.医師やがん相談支援センターの相談員がソフトウェアの指示に従って選択・クリックしていくだけで、「2時間以上の外出・出張を避ける」「重いものを持つ作業は避ける」など、職場での事例へと、1分程で、標準的な職場へのアドバイス文がアウトプットされます。

がん健カードは、がん相談支援センターで、がん患者さんとがん相談支援センターの相談員と共同でがん健カード素案を作成します。このアドバイス文は、あくまでモデルのアドバイス文ですので、患者さんと相談員が話し合いながら、会社の実情に合わせて、追記したり、削除したりすると良いでしょう。がん相談支援センター内で、がん健カードの素案を作成した後、主治医の先生が、勤務状況提供書などを参考にしながら、がん健カードの素案をベースに修正を行って完成版を作成し、正式ながん健カードを発行することになります。

こちらががん健カードのアウトプット例になります。がん相談支援センターで作成された『がん健カード』の素案を、主治医の先生がその内容を確認し、必要に応じて、追記等修正を行い、本人の承諾の上、『がん健カード』を発行し、患者さんが職場に提出することになります。

【医療機関対象】がん患者の就労支援モデル事業について

【医療機関対象】がん患者の就労支援モデル事業を御希望の場合、事務局まで、利用申請が必要になります。 現在、既に多くの医療機関から問合せを頂いております。事務局の稼働上、先着3医療機関と致しますので、本モデル事業の利用申請をお断りする場合がございますので、予め御容赦ください。 (また、就労支援コンソーシアム(代表:遠藤源樹准教授)では現在、不妊治療版、脳卒中版、心疾患版、難病版など、他の治療と就労の両立支援分野のソフトウエアも開発中です)。

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